【妖怪検定上級 合格論文】東京・井の頭公園の自然と怪

土着の神・妖怪・自然(2) ご当地検定(4)

念願の妖怪検定上級試験に合格しました!!
合格者2名、合格率8.7%という厳しい試験でしたが、たまたま今年の論題が「場所と妖怪」だったので、私がボランティアガイドをしている井の頭恩賜公園の自然と妖怪について書けたことが勝因でした。もし論題が違っていたら落ちていたと思います(笑)

下に私の合格論文を紹介します。文章は受験後すぐに書き起こしたものですが、改めて読むと、言葉の間違いや読点の位置など気になる点が多々あります(汗)
合格論文を公開するにあたり修正しても良かったのですが、なるべく本番に近いほうが受験の参考になると思うので、恥を忍んでそのまま公開します。

境港妖怪検定 上級合格証書
境港妖怪検定 上級合格証書。ピンバッジの色は「赤」です!

東京・井の頭公園の自然と怪

 宅地化が進行し、次々と自然環境が減少している日本各地の都市部において、東京都三鷹市にある「井の頭公園」は、今もなお、神や妖怪の存在を感じられる場所である。一体どのような場所なのだろうか。

 都市開発においては、まず人間の利便性が優先される。コンビニエンスストアは二十四時間営業し、街灯は夜中でも道を明るく照らしてくれる。人間にとってはとても便利で安心なのだが、これでは妖怪が暗がりから人間を驚かせるすこともできない。
 かつては「山中他界」と言われ、人間の目の届かない自然の中は、神や妖怪たちの住処であった。だが今は、山や森だけでなく、林や川辺のような身近な自然までもが減少している。住処を奪われた神や妖怪たちは力が弱まり、その存在が希薄になりつつある。
 しかし、住宅地と比べると猫の額ほどの面積しかない井の頭公園には、今もなお、公園利用者である人間と、自然環境を住処とする神や妖怪たちが共生できる世界がある。

 日中は家族連れやカップルで大いに賑わうにぎわう井の頭公園だが、夜になると、人間を化かすタヌキやガマ、東京ドーム一個ほどの大きさもある井の頭池の水面を悠然と泳ぐヘビ、池中には地震・慈雨をもたらすとされたナマズ、空には月明かりに輝く羽が「炎の妖怪」の原因になったゴイサギなどが出現する。夜の井の頭公園は、まさに「妖怪たちの楽園」なのである。
 これは、地域ボランティアが必死に自然保護活動を続けてきた成果であるが、その中でも、水質改善・外来種駆除のために池の水を全て抜いて行った「かいぼり」の影響は大きかった。
 江戸の飲用水として使われた神田上水(現・神田川)の源流である井の頭池には弁財天が祀られており、水を司る力がとりわけ強いとされた。ナマズは弁財天の眷属である。かいぼりによって池の水質が改善し、ナマズの生息数が増えたことが、弁財天の偉大な神なる力が復活し、公園全体が霊力を取り戻したことの表れなのだ。

 日本全国を見ても、身近な自然がないがしろにされていることが多い。だがそれは、本来、神や妖怪たちの住処なのである。我々は身近な自然にもっと目を向け、大切に守っていかなければならない。

※文中の打ち消し線は、書き直す時間がなくて二重線で訂正した部分です。

Posted by 米田むー

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一言コメント(2)

米田むーあと、手書きの小論文があるのですが、字が汚いため流石にインターネットに晒すのは気が引けます(苦笑)
ご連絡いただけましたら、PDFデータをお渡しします。

米田むー妖怪検定上級試験について気になることがあれば、お気軽にご質問ください。返信は遅い(汗)と思いますが、できる限りお答えします。ツイッターのDMでご連絡いただくのが一番早いと思います。
https://twitter.com/yonedarling


HN